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2022.02.28

SAP導入にかかる費用相場は?導入の流れやメリットも解説!

目次

ERPの導入にかかる費用の相場について解説していきます。ERPはパッケージタイプ、クラウドタイプに違いがある他、企業の規模によっても費用に差が生じます。また、SAPを導入するメリットや導入する際の流れについてもご紹介します。

SAP導入費用の相場について解説

ここでは、SAPの導入費用の相場について解説していきます。費用相場やタイプごとの費用の違いだけでなく、SAPが評価されている理由でもある、SAP導入のメリットから、導入の流れについても解説します。

SAPとは

SAP導入にかかる費用や流れについて解説する前に、そもそもSAPとはどのようなものなのか、説明しておきます。SAPとは、ドイツSAP社が提供しているERP製品です。

SAPは世界的に評価されており、日本でも大企業を中心に導入が進んでいます。日本国内でもトップのシェアを誇ります。そのため、導入のサポートをするSAPコンサルタントの役割も重要になりつつあります。

ERPとは

それでは、SAPを代表とするERPとは何なのでしょうか。ERPとは、「Enterprise Resource Planning」の略称で、企業を一つのシステムを使って一括管理する、という考え方、またその考え方に基づいたシステムのことを指します。

ERPが導入される以前は、部門ごとに異なるシステムを用いて管理するのが、企業の基本でした。しかしそうした管理の仕方には、部門間のデータ共有に手間がかかるなど、課題も多く指摘されていました。

そこで、企業全体を一つのシステムで一括管理する、という考え方としてERPが生まれ、導入している企業も増えつつあるのです。

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パッケージ

システムとしてのERPには、パッケージとクラウドという2つの種類があります。パッケージタイプのERPは、自社の端末にソフトウェアとしてのERPをインストールし、利用するタイプです。導入の費用について、詳しくは後ほど解説します。

クラウド

クラウドタイプのERPは、クラウド上で利用できるタイプのERPです。自社でサーバー等を用意する必要もなく、バージョンアップ等の管理もベンダー側が対応してくれるため、導入の負担を軽減できます。

また、端末や場所を選ばずに利用できるため、利便性の向上にもつながるのも、クラウド型のメリットです。こちらも、導入の費用については後ほど解説していきます。

ERP導入の費用

SAPの基本についてご紹介したところで、ERPを導入する際にかかる費用の相場について解説していきます。先ほどご紹介した通り、ERPにはパッケージタイプとクラウドタイプがあります。ここでは両者の費用を比較する形でご紹介します。

パッケージタイプの導入費用相場

パッケージタイプのERPの導入にかかる費用相場は、社員が少ない中小企業でおよそ3000万円程度、とされています。もちろん、ユーザー数、すなわち社員数が多ければ多いほど費用は上がるため、数億円に上る場合も少なくはありません。

クラウドタイプと比べ、パッケージタイプは導入初期にかかる費用が高くなる傾向があります。

クラウドタイプの導入費用相場

クラウドタイプのERPの導入にかかる費用相場は、同じく社員が少ない中小企業でおよそ80万円程度、とされています。もちろんこちらも、社員の数が多ければ多いほど費用がかかるため、コンサルタントと相談し導入を検討する必要があります。

パッケージタイプと比べ、クラウドタイプは導入後の運用費用が高くなる傾向があります。

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パッケージとクラウドの費用の違い

パッケージタイプのERPとクラウドタイプのERPの、それぞれの導入にかかる費用を比較すると、クラウドタイプの方がかなり低くなるように見えると思います。

パッケージタイプの場合、パソコン等のハードウェアの導入や、パッケージのカスタマイズに追加で費用が発生するためです。そのため、それらの費用がかからないクラウドタイプの方が、費用が低めに見えるのです。

とは言え、どんな場合でもクラウドタイプの方が安くなる訳ではありません。クラウドタイプは導入にかかる費用を押さえることはできますが、サブスクリプション費用がかかるため、長期間運用する場合にはそれなりに費用がかかります。

そのため、一概にクラウドタイプの方が費用を抑えられるというものではありません。企業の規模や運用の仕方に沿ってコンサルタントと検討する必要があります。

企業の規模により費用が変わる

企業の規模によって、ERPの導入にかかる費用の相場には大きな差が生じます。規模の小さい中小企業であれば、クラウドタイプの方が費用を抑えられると言われています。

とは言え様々な要素によって費用が変わるため、相場と見比べながら慎重に検討する必要があります。

SAP導入のメリット

ERPの費用相場について解説してきました。それでは、SAP導入のメリットとしてはどのようなものがあるのでしょうか?世界的に高いシェアを誇るSAPの導入には、もちろん多くのメリットがあります。

業務プロセスの標準化

SAPは世界的に広く導入されており、グローバルスタンダードとして認知されています。つまりSAPは、世界標準の業務プロセスに合わせたシステムなのです。

SAPの導入に合わせて業務プロセスを改善することで、業務を標準化し、より効率的な業務プロセスに改善できる、というメリットがあります。また、業務の方をSAPに合わせることで、カスタマイズにかかる費用を抑えることもできます。

データの一元管理

ERPは、企業の全部門を一括して管理するシステムです。SAPもERPである以上、企業全体のデータを一元管理することができる、というメリットがあります。

会計や調達、販売、生産といった各部門のデータをSAPで一元管理することで、部門間のデータ共有を容易に行うことができます。例えば商品の販売データを登録した場合、在庫部門の個数や費用等の会計分野にも自動的にデータが反映されます。

SAPを導入すれば、手動でデータを入力していくよりもスピーディーに、そして正確に業務を遂行することが可能になります。

作業履歴の可視化

SAPを導入するさらなるメリットとして、作業の履歴を保存できる、というものがあります。

業務の確実さや不正防止等のためには、誰がいつどのような作業を行ったのか、という作業履歴を保存しておく必要があります。SAPを導入すれば、それらをユーザーIDと紐づけることで、作業履歴を保存しておくことができます。

SAP ERP導入の流れ

SAPの導入費用とメリットをご紹介してきました。ここでは、SAP導入の流れについて解説していきます。SAPの導入の流れは大きく分けて6つのステップに分ける事ができます。

導入目的

まずは、SAPを導入する目的を明らかにする必要があります。現状、企業にどのような課題があるのか、そして将来的にどのような形にしていきたいのかを明らかにします。

また、それらの課題の全てをSAPの導入によって解決することができるとは限りません。かけられる費用や期間にも限りがあります。費用やリソースを考え、解決すべき課題を選択していく必要があります。

RFP(提案依頼書)

SAPを導入する目的が明確になったら、どのベンダーにどの程度の費用で導入を依頼するか、検討する必要があります。そのために必要となるのが、RFPと呼ばれるものです。

RFPとは「提案依頼書」のことで、「このような課題をこのくらいの費用で解決したいから、プランを提案してください」と各ベンダーに要請する書類のことです。数社から提案を受け、社内で協議して導入を依頼するベンダーを決定します。

要件の整理

ここからは、ベンダーが導入の流れに含まれてきます。現状の課題を明確にした上で、SAPに求められる要件を整理していきます。

業務に合わせてSAPをカスタマイズするのか、SAPに合わせて業務の方を改善するのか、といったことも検討していきます。カスタマイズには追加のコストがかかるため、業務を改善する方が費用を抑えられる、というのが一般的な考え方です。

設計・開発

設計・開発のプロセスでは、先ほど要件を整理した段階で明らかになったカスタマイズの設計・開発をしていきます。SAPのカスタマイズは、アドオンと呼ばれる追加機能開発によって行われます。

導入の流れの中では、基本的にはベンダーが担う業務ではありますが、ユーザーの側も要件を満たしているか、レビューを行う必要があります。

テスト

SAPのカスタマイズに関わる設計・開発が終わった後、テストフェーズに入ります。テストフェーズでは、ベンダーが単体テスト、結合テスト、総合テストをメインで担当し、ユーザーは受け入れテストをメインで担当します。

プログラムがきちんと動いているか、業務プロセスをバグやエラー無く実行できるか、といったテストをはじめ、実際の業務に問題なく導入できるかをテストしていきます。

リリース・運用

テストの結果に問題がなければ、リリース、つまりSAPを業務に導入していくことになります。リリース直後は、現場のユーザーがSAPを問題なく利用するために、様々なサポートが必要になります。

また、SAPを利用していく中で障害が発生したりバグが見つかったりする場合もあります。そうした面での対応や改修も、SAPエンジニアやSAPコンサルタントなど、ベンダーが対応していく必要があります。

SAPの進化と可能性は無限大

ここまで、ERPの費用相場やSAPの導入メリット、導入の流れについて解説してきました。ERPの導入にかかる費用には差があり、企業毎に検討を重ねる必要があります。

信頼できるコンサルタント選びが重要

SAPを導入する際には、社員の数や利用期間等によって費用に差が出ることを意識しておきましょう。導入の流れの中で、SAPコンサルタントに費用について相談し、検討していく必要があります。

また、コンサルタントの力が必要になるのは費用についてだけではありません。どのような課題を解決していくのか、どのような機能が必要になるのか、といったことについてもSAPコンサルタントと相談し、検討を重ねる必要があります。

そのため、SAP導入にはコンサルタント選びが重要になります。信頼できるSAPコンサルタントと相談し、費用を抑えて企業の業務改善を目指しましょう。

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