2021.11.25
SAP認定コンサルタント資格の難易度とは?勉強方法や費用についても解説!
目次
キャリアアップのためにぜひ取得したいSAP認定コンサルタント資格について解説します。資格の概要だけでなく、複数の試験の区分と難易度、合格ラインは抑えておきたいところです。加えて、取得にかかる費用やおすすめの勉強方法についてもご紹介します。
SAP認定コンサルタント資格の制度とは?
SAP認定コンサルタント資格とは、ERP最大手ベンダーであるSAP社によって提供されている資格制度です。この認定資格を所持していなくてもSAP製品を扱うことはできますが、製品についての知識や技術を公式に証明する資格になります。
ここでは、SAP認定コンサルタント資格について、その難易度や受験にかかる費用から合格ラインに加え、取得のメリットやおすすめの勉強方法までご紹介します。
SAP認定コンサルタント資格の種類
SAP認定コンサルタント資格の数は150を超えますが、難易度にしたがって3種類に分類することができます。それが、アソシエイト、スペシャリスト、プロフェッショナルという三種類です。ここでは、その三種類の概要を解説します。
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アソシエイト認定資格
最も難易度の低い資格区分となります。公式には、「SAPの幅広いソリューションの知識とスキルを取得するための基本的な知識要件をカバー」と定義されています。SAP製品を扱うための基礎知識を備えていることの証明になります。
後の二種類の資格区分に比べると種類がかなり多く、SAP認定コンサルタントとしての最もスタンダードな資格と言えるでしょう。
スペシャリスト認定資格
二番目に難易度の高い資格区分です。二番目とは言え、アソシエイト認定資格に比べると難易度が大きく上がります。統合コンポーネントの運用に関する知識も求められてきます。
プロフェッショナル認定資格
最も難易度の高い資格区分です。SAPに関する高度な知識だけでなく、プロジェクト経験や、ビジネスプロセスに関する知識を求められる、極めて高度な資格です。
SAP認定コンサルタント資格の受験費用
SAP認定コンサルタント資格の受験方法は二種類あります。それぞれ受験回数や受験にかかる費用等が大きく異なるため、注意が必要です。TYPE Bで受験する人が多いようですが、気を付けるべきポイントもあります。
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TYPE A
TYPE Aは会場受験です。品川にある試験会場で1回のみの受験です。受験料は5万円前後となっています。試験監督は日本人が担当し、試験環境も全て用意されます。
TYPE B
TYPE Bはオンラインでの受験です。Subscriptionの購入により、12ヶ月間で最大6回の受験が可能です。受験料はTYPE Aより高く、6万円前後となっています。
TYPE Aとは違って、自分で試験環境を用意する必要があります。また、チャットや電話などを用いた試験監督とのコミュニケーションは英語に限定されています。英語が苦手な方は事前準備の必要があるでしょう。
SAP認定コンサルタント資格の難易度
SAP認定コンサルタント資格の難易度はどの程度なのでしょうか。先ほどご紹介したように、SAP認定コンサルタント資格は難易度によって分類されています。
合格ラインは大体7割程度
SAP認定コンサルタント資格には150を超える種類がありますが、合格ラインはおよそ6~7割程度とされています。資格によって出題範囲や合格ラインが異なるため、受験予定の資格の詳細は事前にチェックしておきましょう。
SAP認定コンサルタント資格の勉強方法
それでは、SAP認定コンサルタント資格は、どのように勉強すればよいのでしょうか。ここでは、三種類の勉強方法についてご紹介します。
独学
最も手軽に、費用をおさえて勉強したいのであれば、独学がおすすめです。独学で勉強する場合には、教材選びが大切になります。
教材としておすすめなのが、SAP社が公式に提供しているオンライン学習サービスである、SAP Learning Hubです。
SAP Learning Hubでは、動画でSAPシステムの画面を見ながら学習を勧めることができます。最大で年間35万円程度の費用がかかりますが、無料体験版を14日間利用することもできます。
独学でのもう一つの勉強方法としておすすめなのが、SAP公式テキストを利用したものです。これも公式に提供されていますが、全て英語で出版されている点には注意する必要があります。
SAP社の講座
独学で勉強する自信がない方は、SAP社の講座の受講がおすすめです。それがSAPアカデミーです。SAPのプロが講師となり、実際の機材を用いた説明を受けることができ、分からない点があればすぐに質問することができます。
学習効率や理解のしやすさに関しては最善の方法ではありますが、かかる費用が非常に高額なため、個人で負担するのは現実的ではありません。そのため、会社に費用を負担してもらえるようであれば、受講を検討するとよいでしょう。
実務で学ぶ
SAPコンサルタント認定資格は、合格ライン6~7割程度と、決して難易度の低い資格ではありません。独学とあわせて取り組むことでより効率的に知識を定着させるには、実務でSAPに触れることでしょう。
実務の場面ではSAPについてのドキュメントがある他、先輩など、SAPを扱うことに長けた経験者がいる場合が多いため、一人で書籍のみを使って勉強するよりも効率よく進めることができます。
SAP社の講座は費用が高くて受講できない、という場合には、独学と実務とのセットで合格を目指しましょう。
SAP認定コンサルタント資格のメリット
それでは、そもそもSAP認定コンサルタント資格を取得するメリットとはどのようなものなのでしょうか。SAP社が公式に提供している資格であるため、取得することには大きなメリットがあります。ここでは、三つのメリットをご紹介します。
SAP認定コンサルタントとして認定される
資格を取得する最大のメリットは、なんといっても、SAP認定コンサルタントとして、公式に認定される、ということにあります。
SAP製品は、たしかに資格を所持していなくても受験することができます。しかし、「SAP製品を使ったことがあります!なんでも任せてください!」と口で言っているだけの人よりも、資格を所持している人の方が信頼できます。
公式の認定を得る、ということは、自分の持っている技術や知識についての客観的な証明を得るということです。合格ラインをふまえても難易度の低い資格ではないため、認定を受けることは他の様々なメリットに直結します。
また、SAP認定コンサルタント資格は世界中で通用する資格です。特に国際的に活躍したい人にとっては心強い武器になるでしょう。
収入アップに繋がる
多くの資格がそうであるように、SAP認定コンサルタント資格の取得は、自身の収入アップにつながります。社内でのキャリアアップにつながるのはもちろん、資格手当が出る企業もあります。
また、SAP認定コンサルタント資格は転職の際にも有利に働きます。というのも、資格の所持を応募条件としている職種、企業も存在するためです。応募条件が厳しいということは、収入も上がることが見込めるということでもあります。
SAPはERPベンダー最大手であり、圧倒的なシェアを誇っています。世界的に通用する資格である以上、外資系企業などの場合はより有利に働く場合があります。いずれにしても、公式の認定資格は大きな収入アップにつながります。
フリーランスの案件獲得に有利
企業に勤めている場合、その人がどのようなスキルを持っていて、どの程度の経験を積んでいるのか、といったことは、周囲の人間や上司が把握してくれています。
どの程度の仕事を任せられるのか、どの程度の給与を支払ってよいのかを判断する材料がある、ということです。
しかし、自分で案件を獲得しなければならないフリーランスの場合には、自分のことを知らない相手がクライアントになる場合が多く、果たして仕事を任せてよいのか、相手には判断材料がありません。
公式の認定資格は、どのような分野が得意なのか、どの程度の知識を持っているのかを判断する材料になります。SAP認定コンサルタント資格は、フリーランスとして働いていきたい人にとっては、ほぼ必須の資格になると言えるでしょう。
SAP認定コンサルタント資格はキャリアアップには重要!
SAP認定コンサルタント資格は、取得できれば大きなメリットを得ることができます。より大きな仕事を任されたい人や、フリーランスとして活躍したい人など、キャリアアップを図りたい人にとっては極めて重要な資格です。
合格ラインの点数がおよそ6~7割程度と、決して難易度の低い資格ではなく、取得には費用も時間もかかりますが、それに見合うだけのメリットのある資格です。
自身のキャリアアップを目指す方は、ぜひ取得の検討をおすすめします!