2022.03.09
PMとITコンサルタントの違いは?特徴や求められる役割を解説!
目次
今、IT業界で重宝される職種といえばITコンサルタントとPMの2つです。
IT業界は今後も市場が拡大していき、ますますITコンサルタントとPMの需要は上がっていきます。
そこで今回はITコンサルタントとPMの違いや特徴、求められる役割などを一挙にご紹介します。
ぜひキャリアの参考にしてください。
PMとITコンサルタントの違いを解説
では早速PMとITコンサルタントの違いを見ていきます。まずは意味から抑えていきましょう。
それぞれ、
ITコンサルタント:企業が持っている課題をITを使って解決する人
PM:プロジェクトを管理する人
という意味があります。
PMの仕事の1つに「プロジェクト管理」がありますが、この仕事内容がITコンサルタントに似ていることからごちゃごちゃになってしまっている人が多くいるようです。
しかし、ITコンサルタントになるための資格や経験面では、PMとは全く違います。
どちらが優秀なのかは人材や勤務先の企業によって異なりますが、ITコンサルタントになりたい人とPMになりたい人がやるべき勉強や踏むべき経験の場は全く違うことだけは理解しておきましょう。
PMとは
ではここからはITコンサルタントとPMについて深堀をしていきます。
明確な違いについては意味を見ていただくとわかりますが、PMとは具体的にどういった仕事をする人のことを指すのでしょうか。
プロジェクト全体を管理
PMの主な仕事は、プロジェクト全体を管理することです。
ITコンサルタントと違って、「え、それだけ?」と思われる方も多いと思いますが、PMの仕事はそれだけです。
PMが請け負っているプロジェクトには数多くのエンジニアが在籍していることが多いのですが、そのエンジニア達を取りまとめる役でなければなりません。
つまり、PMとエンジニアの関係は
PM:プロジェクトの司令塔
エンジニア:プロジェクトの作業人材
になります。
エンジニアがいて初めてPMの仕事が成り立つのです。
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PMの仕事内容
PMの主な仕事は「プロジェクトの管理」です。
しかし、それ以外にもPMの仕事があることをご存じでしょうか。
では、PMの仕事内容について詳細を見ていきましょう。
①企画立案
PMが管理するプロジェクト自体を立案するのもPMの仕事です。
クライアントのニーズを理解することから始まり、アウトラインを描きます。
そして、プロジェクトを実現させるためにはどういったシステムやツールを開発すればいいのかについてもPMがしっかりと考える必要があります。
それだけではなく、
開発期間
人材
コスト
についてもPMが決めます。
これから管理していくプロジェクトの基盤となる部分をPM自らが組み上げていくわけです。
②リソースを具体化
続いて、プロジェクトの立案ができれば必要なリソースを具体化していきます。
「ここにはこれだけのコストが必要で…」「これにはこれが必要だ」などとPMが判断していきます。
リソースだけでなく、スケジュールやコストなども管理していく必要がありますので非常に大変な時期でもあります。
ただ、ここを詰めてやっておくことで今後のプロジェクト管理の仕事がスムーズに進むようになります。
クライアントが求めていることとPMが作りあげているプロジェクトに相違が無いように常に気を配るのもPMの仕事の1つです。
③チーム編成
プロジェクトのリソースが決まれば、早速チームを編成していきます。
そのプロジェクトを成功させるにはどういった人材が必要なのかをしっかりと考えて、チームを作りましょう。
チームの条件としては「同じ方向を向いている」ことが重要であり、1人1人がバラバラの熱量を持っていてもダメです。
チームが一丸となって動く必要がありますので、鼓舞をしたり修正したりするのもPMの仕事になります。
④プロジェクトの実行
チームを編成出来たら後は実際にプロジェクトを進めていきます。
このプロジェクトの実行フェーズがPMとして一番力を入れるべきところであり、クライアントの方針と相違がないかを確認すべき部分でもあります。
この段階でクライアントの方針と相違があれば即座にチーム編成からやり直す必要もありますので、細心の注意を払いましょう。
また、プロジェクトを円滑に進めるためには
コミュニケーション能力
対応力
などが必要になってきます。
ここでは経験値や場数が必要になってきますので、なるべくPMになる前にこういった経験を踏んでおくことをおすすめします。
⑤完了後の評価
プロジェクトが無事完了すれば、評価を行います。
クライアントからの評価を頂き、自分たちの中でも評価を行います。
評価を行って終わりではなく、ここから改善すべき点が見えてくるでしょう。
例えば「納期に間に合わなかった」など。
これらの改善点は今後どうしていけばいいのかをしっかりと1人1人が考え、次回に活かすことが大事です。
⑥報告書作成
また、評価をした後は報告書を作成します。
次回に活かすためのデータとして残しておく必要がありますので、欠かさず作成するようにしましょう。
PMに求められる役割
PMの仕事は多岐に渡り、臨機応変に対応しなければなりません。
そんなPMに求められる役割とは何があるのでしょうか。
プロジェクトをゴールへ導く
役割の答えは1つで「プロジェクトをゴールへ導く力」です。
クライアントが求めているのはプロジェクトの完了であり、途中経過は関係ないことが多いです。
「途中、病気になりましたが何とか…」のようなプロジェクトには一切関係のない話を持ち出すのはNG。
クライアントが求めるゴールへとひた走る能力が必要です。
他にも細かい役割は必要ですが、大きな役割としてはこれだけでOKです。
ITコンサルタントとは
さて、PMについては以上です。
続いて違いがわかりにくいとされているITコンサルタントについて見ていきます。
ITの知識で問題解決
ITコンサルタントはITの知識を活かして問題を解決する仕事です。
ITコンサルタントの仕事でわかりやすいのが「業務効率化」でしょう。
例えば今まで手作業でラベルを発行していたが、ITの技術を生かして自動的にラベルを発行してくれるようになれば立派なITコンサルタントとしての仕事を果たせたといえるでしょう。
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ITコンサルタントの仕事内容
ではITコンサルタントの仕事内容について見ていきます。
PMとITコンサルタントでどのようなところが違いになるのかを把握するようにしてみてください。
①ヒアリング
まずは現状把握をします。
どういった課題を持っているのかをヒアリングして、ITコンサルタントとして何ができるのかを考えます。
②分析
続いて、データを用いながら分析を行います。
ヒアリングした問題点をどのように解決できるのかをITコンサルタントとしてITの知識を総動員させていきます。
③提案
分析した結果を、クライアントへ提案します。
ここでITコンサルタントからいくつかの提案をしておき、クライアントが求めている解決策を導き出すことができればOKです。
④管理
最後はその改善策を進めつつ、管理していきます。
ITコンサルタントはPMと同じようにプロジェクトとして進むことが多いので、PMの役割を担うこともあります。
ITコンサルタントに求められる役割
ではPMと違い、ITコンサルタントに求められる役割はどんなものがあるのでしょうか。
プロジェクトとして進めることは同じですが、ITコンサルタントならではの役割があります。
クライアントに寄り添ったマネジメント
これも役割の答えは1つで「クライアントに寄り添ったマネジメント」です。
クライアントは自社で抱えている課題をITコンサルタントに相談してきている立場ですので、安心感を求めています。
そのため、クライアントに寄り添ったマネジメントができればITコンサルタントとして信頼を勝ち取ることができるでしょう。
PMとITコンサルタントの違い
ここまでPMとITコンサルタントの違いについて見ていきました。
ここで総括してPMとITコンサルタントの違いについてまとめておきます。
プロジェクトマネージャーの特徴
プロジェクトマネージャーの特徴としてはプロジェクト全体を管理する仕事ですので、統制能力が求められるところがあります。
エンジニアがしっかりと納期通りに仕事を進めているのかどうかを監視する必要もあります。
ITコンサルタントと異なり特徴がはっきりしている傾向にありますが、その特徴を抑えていないPMにはあまり需要はありません。
ここでPMの特徴について理解しておくことが将来的に稼げるPMになるために必要なコトでしょう。
プロジェクト全体を見る力
また、プロジェクトの管理役ですのでプロジェクト全体を見る力も必要です。
一部分だけを重点的に見るのではなく、全体を見通してどこが大丈夫なのか、どこを修正しなければならないのかを把握することが大事です。
ITコンサルタントの特徴
一方で、ITコンサルタントの特徴としては「マネジメント力」が必要になってくることでしょう。
クライアントが抱えている課題をマネジメントし、最終的な解決に導くことが大事です。
それができれば一端のITコンサルタントとして独立が可能です。
PMの特徴と違い、ITコンサルタントの特徴には大きな括りでのマネジメント力が必要です。
専門的な知識と経験
そして、「ITコンサルタント」と名乗っているからにはIT業界の専門的な知識と経験が必要です。
知識は勿論のこと、経験も必須です。
企業に勤めていた経験がある方はITコンサルタントとして需要を獲得することができるでしょう。
自分の特性を元に適性のあるキャリアを選ぼう!
PMとITコンサルタントには大きな違いこそないものの、明確な違いはあります。
PMもITコンサルタントも将来性はありますが、それぞれのキャリア適性があります。
一度でもキャリアを間違えてしまうと元に戻れないことはありませんが、PMからITコンサルタントへ転身することは簡単なことではありません。
特に20代のうちにキャリアについてしっかりと考えておく必要があり、キャリアを甘く見ていると30代に入った瞬間に稼げないPMやITコンサルタントが誕生します。
世の中には「キャリアコンサルタント」という職業があるのですが、キャリア1つ取ってしてもコンサルタントが付く時代です。
それだけ20~30代のうちにキャリアについて考えておく必要があることを意味しています。
皆さんも自分のキャリア適性を判断して、どちらになるのかを考えてみてください。
今回の記事を見てキャリアについて考えるきっかけになれば幸いです。