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2022.03.26

マイグレーションとは?コンバージョンとの違いやシステム移行の手法を紹介!

目次

IT用語の1つに「マイグレーション」がありますが、皆さんはマイグレーションについてしっかりと理解できていますか?

IT業界ではマイグレーションはかなり重要なキーワードとなっており、IT関係者はみなマイグレーションについてしっかりと理解しておかなくてはなりません。

そこで今回はマイグレーションについて解説していきます。

マイグレーションとは

まずはマイグレーションについて解説していきます。

一般的にコンバージョンとの違いがわからないという方が多くいますが、マイグレーションの意味を知ればその違いが理解できるでしょう。

既存システムやデータを移行すること

まずマイグレーションとは、直訳すると

移住
移転
移動

などを意味していますが、IT用語に変換すると既存システムやデータを別の環境へ移行することを指します。
古いシステムを使っているとどうしてもエラーが出てきたり、使い勝手が悪くなってくることもあります。
そういったときにマイグレーションを行い、新しいシステムを導入するのです。

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コンバージョンとの違い

ではマイグレーションとコンバージョンの違いについて解説していきます。
ネットを見てみるとマイグレーションとコンバージョンの違いがわからずに、混乱してしまっている人が多く見受けられます。
一見するとマイグレーションもコンバージョンも「移転・移動」という意味では全く意味合いには違いはありません。
ただ、

マイグレーション:既存システムやデータを移行する
コンバージョン:システムやデータを別の形式に転換する

という意味があり、微妙ではありますが違いがあるのです。
もともとコンバージョンはコストが転換していくという意味で使われ始めており、マーケティングにも応用されています。
しっかりとした違いがありますので、把握しておきましょう。

システムを異なる設計のものに入れ替える手法

先ほどはマイグレーションとコンバージョンの違いについて見ていきましたが、ここでコンバージョンについて深堀をしておきます。

コンバージョンは「コンバート」という用語が変形したものであり、データやシステムを別の形式へ転換させる意味を持ちます。

そのため、システム自体を全く異なる新しいものに入れ替える手法として使われるのが一般的です。

マイグレーションの手法は大きく3つ

ではマイグレーションの手法について解説していきます。

マイグレーションと一言で言っても手法や工程はいくつかに分かれており、大きく分けると3つに分類されます。

①ライブマイグレーション

まずはライブマイグレーションという手法です。

ライブマイグレーションはハイパーバイザーと呼ばれるシステムを利用している仮想サーバーが行う手法となっています。
他のハイパーバイザーで稼働している仮想サーバーに対して機能を瞬間的に移動させることができます。
ライブマイグレーションは、

メモリ
ディスク

などをコピーする手法であり、場所問わずできることから重宝されている手法でもあります。

②データマイグレーション

続いてはデータマイグレーションという手法です。

データマイグレーションは、古くなってしまったハードウェアの記憶媒体を別の新しいハードウェアの記憶媒体へ移し替える手法のことを指します。

基本的にデータマイグレーションが行われるのはハードウェアが老朽化した時であり、あまり頻繁に使われる手法ではありません。

また、工程自体は少ないため比較的簡単な作業でもあります。

③レガシーマイグレーション

続いてはレガシーマイグレーションという手法です。

レガシーマイグレーションとは「レガシーシステム」と呼ばれている大型コンピューターを示すメインフレームなどを移行させる手法のことを言います。

また、1960〜1990年代までは主流だったオフィスコンピューターなどは時代遅れになってしまっているため、レガシーマイグレーションをして、新しいオープンシステムを導入しなければなりません。

工程は長くかかるのでレガシーマイグレーションの需要はかなりあるといえるでしょう。

マイグレーションの工程

ではマイグレーションの手法がわかったところで、工程の解説に移ります。

マイグレーションの工程は全部で5つありますので、1つ1つ解説していきます。

オンプレミスからクラウドへ移行する場合

今回ご紹介する方法は、オンプレミスからクラウドへ移行する場合の工程です。

他のケースもありますが、一般的にはオンプレミスからクラウドへ移行する場合が多いためこちらを例にして解説していきます。

①企画

まずはクラウドについて理解をして、クラウドを移行する目的を明確化させます。

この明確化の段階でずれが生じていると今後の作業に支障が出ますので、しっかりと詰めていきます。

②分析

続いての工程は分析です。

現状のインフラやシステムなどを理解して、クラウドが要求している要綱などをまとめます。

またどのような工程を踏んで作業を進めるのかもここではっきりとさせておきましょう。

③PoC

続いての工程はPoCです。

PoCは「実証実験」と呼ばれており、実際のサービスを利用しつつ今の懸念点について洗い出します。

設計作業に入ってしまうと後戻りができなくなるためPoCは入念に行います。

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④設計・移行

続いての工程は設計・移行です。

先ほどのPoCで問題が無ければシステムごとに設計・移行を進めていきます。

また、標準化・共通化についてもこの段階で進めていきます。

⑤運用・改善

最後の工程は運用・改善です。

実際に運用を開始して問題が無いかどうかを確かめます。

問題が無ければそのままで大丈夫ですが、もし問題が生じれば改善をしていきます。

マイグレーションの課題

ここまででマイグレーションの工程や手法について解説していきました。

一見するとマイグレーションは完璧なシステムのように見えますが、実はそうではありません。

マイグレーションはいくつかの課題を抱えています。

資産の可視化

まずはマイグレーションの対象となる資産を可視化しておくことです。
例えば、

ハードウェア
システム
データ

などについてはマイグレーションの対象となるのかどうかを明確化しておく必要があります。
保守コストなどの概算にも関わってきますので、この辺りは100%完璧を求めたほうがいいでしょう。

IT人材不足

マイグレーションは高度なITスキルが必要となり、さらには人材もかなりの数が必要です。

また、ITスキルだけでなくマネジメントスキルやビジネススキルも持ち合わせている人材が一定数必要になるので、圧倒的な人材不足に直面しています。

もし、自社内でマイグレーションを最後まで遂行させるには、外部からの協力を仰ぐしかないでしょう。

それだけIT人材が不足しています。

経営レベルの全体感が必要

マイグレーションの中の、

ストレージ移行
データベース移行

に関しては情報システム部門で扱うだけでOKです。
ただ、

アプリケーション以降
BPM移行

については情報システム部門だけでなく経営陣の指示も仰がなければなりません。
つまり経営陣との連携を取りマイグレーションを進めていく必要があるのです。
経営レベルの人材を確保して、全体を見通すことが重要となってきます。

要件定義がマイグレーションの成否を握る

今回はマイグレーションについて見ていきました。

マイグレーションについて学んでいくと、序盤の要件定義が重要なポジションであることが理解できると思います。

要件定義がしっかりとなっていないと今後のマイグレーションについて大きなずれが生じることもあります。

まずは要件定義をしてからマイグレーションを進めていきましょう。

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